<更年期症状・障害について>
★更年期は
生殖器(性成熟期)と非生殖器(老年期)の移行期です。
一般的には40代半ばから50代半ばぐらいとされていますが、
時期が早くなったり遅くなったりするのは個人差があります。
更年期症状には2つあります。
①身体的症状:更年期に身体のだるさ、倦怠感、
頭痛、ホットフラッシュ、多汗などの症状。
②精神的症状:気分の落ち込み、不安感、憂鬱、
やる気がないなどの症状。
更年期障害は上記の症状が
日常生活に支障をきたしている状態です。
なので症状の程度も人によって様々です。
気にならない程度のもの
我慢して過ごしている程度のもの
日によっても変わる場合もあります。
<更年期障害とは>
更年期に様々な自律神経の失調とされる
身体的症状、精神的症状が
現われてきます
更年期とは
閉経を挟んだ前後10年間ぐらいの時期です
年齢的には
40歳過ぎから50歳代半ば辺り
の時期になります
閉経に近づいてくると卵巣の働きが低下して
女性ホルモンの1つであるエストロゲンの量
が急に減少してしまいます
それに伴って
身体に出てくる様々な症状を総称して
更年期障害といいます
更年期障害に関与しているエストロゲンは
卵巣で作られ
子宮の発達や子宮内膜の増殖などに
関わりのある女性ホルモンです
更年期までは
自律神経を司っている脳の視床下部から
卵巣にエストロゲンを分泌する指令が行き
指令された分だけ
卵巣からエストロゲンを分泌して
ホルモンバランスが安定しています
更年期に入ってくると
脳の視床下部から卵巣に
20~30代の頃と同じ分だけ
エストロゲンの分泌する指令が行くのですが
卵巣機能が低下してきているので
指令の分だけ
エストロゲンが分泌できなくなります
エストロゲンが分泌ができないと
視床下部は
よりエストロゲンを分泌する指令を
卵巣に出そうとするので
脳と卵巣のホルモンバランスが
崩れてしまいます
そのため
様々な症状を呈するようになってしまします
<更年期障害の症状>
更年期に何らかの症状を訴える方は
約9割だとも言われています
症状の現われ方は
ほとんど自覚がない方いれば
日常生活に支障をきたすぐらいの症状が出る方もおり
個人差があります
特定の1つだけの症状を訴えるだけではなく
2つ以上または複数箇所の症状を
訴えるケースがほとんどです
最近では
20~30代の方でも
「プレ更年期」や「プチ更年期」
と呼ばれるように
早期から現われる方もいらっしゃいます
【更年期障害の主な症状】
血管運動系:ほてり、のぼせ、発汗
冷え、動悸、息切れ、むくみ
精神神経系:頭痛、めまい、不眠、不安感
いらいら、憂鬱、うつ
耳鳴り、立ちくらみ
運動系:腰痛、肩こり、関節・筋肉の痛み
疲れやすい
泌尿器系:頻尿、残尿感、排尿痛
血尿、尿失禁
生殖器系:月経異常、生理痛、性交痛
性欲低下
知覚系:しびれ、知覚鈍麻、知覚過敏
蟻走感、視力低下
皮膚系:皮膚の乾燥、かゆみ、しわ、しみ
たるみ、くすみ
人の成長や老化は
東洋医学で言う「腎」の働きに
大きな関わりを持っています
更年期障害もその「腎」の働きによって
大きく左右されます
女性の成長・老化と「腎」との関係は
7の倍数で説明されています
7歳:腎の働きが活発になり
歯が生え替わり始め
髪の毛も長くなる
14歳:腎の精気が充満し任脈が
スムーズに流れるようになる
太衝脈が旺盛になることで
月経が始まるので
子供が産めるようになる
21歳:腎気が充実し
親知らずが生え
体格は頂点に達する
28歳:筋骨がされに充実して
毛髪は最も長く豊かになり
体も盛壮になる
35歳:陽明系(大腸経、胃経)
の機能が衰え始める事で
髪が抜け始め顔色も衰え始める
42歳:三陽の脈が衰えるので
顔も衰え髪も白髪になる
49歳:任脈が虚して太衝脈も衰え
腎の精気が尽きるので
子供が作れなくなる
「腎」の働きは
エストロゲン(女性ホルモン)が
35歳を超えてから
分泌が減少してくる時期と一致して衰え始め
腎虚という状態になります
そこにエストロゲンが減少していく
生理的な変化に対応できない
臓腑機能の失調をきたし
様々な更年期障害が生じてしまいます
① 腎陰虚
東洋医学として「腎」の機能の1つに
精や津液を下焦に蔵しています
「精」 生命の源で気を含むエネルギー
「津液」身体を動かす燃料や形を作る原材料
活動時に消費する
ガソリンのようなもの
腎気は身体の陽気や津液を引き締め
下焦に留めます
腎が虚してくると
津液を留めることができなくなり
津液の虚、陰虚になります
腎は心と大きな関わりがあり
車で例えると
心はエンジン
腎はラジエーターの機能になります
エンジンは熱し過ぎないように
ラジエーターの水で冷却されています
ラジエーター(腎)の冷却機能が低下すると
エンジン(心)を冷やすことができなくなり
エンジンはオーバーヒートになります
エンジンがオーバーヒートになると
心に熱を持つようになり
のぼせ、動悸、顔面部の発汗
口渇、ほてり
を感じるようになります
② 腎陽虚
「腎」は身体の水(津液)に関することを
扱っています
腎の水にも一定の温かさが必要になります
腎の陽的な働きをしているのが
「命門」「相火」
などと言われる下焦の陽気が
腎の水及び下焦を温めています
そうなると身体は
「上熱下寒」の状態になります
「上熱下寒」は
昔のガスでお風呂を沸かしていた時のように
上のお湯は熱いが
下は水の冷たいままの状態になり
お風呂をかきまぜないと心地良くならない
その状態が身体にもおこってしまうので
特に下半身が冷えるようになります
腰痛、下痢、足の冷え、食欲不振
胃腸の冷え
などの症状も現れます
③ 瘀血体質
本来は身体の中を
サラサラと澱みなく流れているのが血です
子宮は「血室」
と言われるように
非常に血が富んだ場所であると同時に
滞りやすい場所でもあります
滞ってしまった血を瘀血と言います
生理痛や生理不順
慢性的な冷え性
不妊症
などの方は瘀血体質の方が多いです
更年期障害から
自律神経のバランスを崩してしまうことで
良い睡眠が取れなくなっているケースは
とても多いです
鍼灸整骨院かわい
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